GX検定ベーシックの合格・不合格体験記26人を読んでわかった「受かる人」と「苦戦する人」の違い【2026年版】

GX検定ベーシックの合格率は、これまでの通算で74.51%です。数字だけを見ると「4人に3人が受かる、やさしい試験」に見えます。
ところが、実際に受けた人の体験記を読むと、印象はだいぶ違います。
- 「何もしなければ普通に落ちそうな難易度だった。」(つみたろ・90点で合格)
- 「テキストの第1章と第2章の勉強でギリギリ合格できた」(eumoru・70点で合格)
- 「70点は取れると思い込んでいた私が愚か。」(みそ・1回目は不合格)
この連載では、note・アメブロ・個人ブログ・体験談サイトに公開されている 2025年以降のGX検定の受験記26人分 を読み込み、主催者の公式発表と突き合わせて、合格に効くやり方を10回に分けて整理します。26人の内訳は、ベーシックに1回目で合格した人12人、アドバンスト・スペシャリストの合格者4人、本人が「ギリギリ」「大変難しかった」と書いた合格者4人、不合格を経験した人2人、合否が書かれていない人4人です。
書いているのは、資格の問題集アプリ「ナレッジバンドル」を作っているチームです。GX検定の500問を作る前に、受かった人とつまずいた人が何をしていたのかを知りたくて、この26人分を一本ずつ読みました。受かった人に共通していたのは、問題を解いては間違えた所を確かめる、をくり返していたことです。私たちが500問すべてに解説を付けたのも、この「確かめる」を問題を解く流れの中で済ませられるようにするためです。
第1回の今回は、全体像として 「受かる人」と「苦戦する人」を分けたポイント をまとめます。
まず押さえたい、2026年のGX検定ベーシックの姿
体験記を読む前に、試験の今の姿を確認しておきます。GX検定は2023年に始まった新しい試験で、ここ1〜2年でも形式や範囲が変わっています。古い記事の数字をそのまま信じると、ずれてしまいます。
- 運営: 株式会社Beyont(旧スキルアップNeXt)。2026年7月29日に社名が変わりました(Beyont)。公式サイトやほかの記事には旧社名が多く残っています。
- 位置づけ: 環境省認定制度「脱炭素アドバイザー ベーシック」の認定資格です(環境省)。国家資格ではありません。合格すると「環境省認定制度 脱炭素アドバイザー」を名刺に書けます。
- 形式: 自宅や会社のPCで受けるIBT方式。60分・多肢選択式50問程度、受験料は6,600円(税込)で誰でも受けられます(GX検定 ベーシック)。2024年までの体験記には「45分」と書かれているものがありますが、今は60分です。
- 合格基準: 得点率70%が基準ですが、公式ページには「受験状況により前後します」とあります(同上)。50問なら35問前後の正解が目安になりますが、安全圏とは言えません。
- 出題範囲: 2025年8月の回からシラバスが大幅に改定され、GX2040ビジョンや第7次エネルギー基本計画、米国の気候変動対策と日本への影響などが加わりました(公式のお知らせ)。
- 過去問: 公開されていません(よくある質問)。
もう一つ、自宅で受けられる試験ですが、公式のよくある質問には「WEBで検索したり、手元の書籍などで調べながら受験する行為は禁止です」と明記されています(同上)。机に置けるのはPC・A4の白紙1枚・筆記用具だけで、ベーシックは電卓も使えません(受験環境)。頭に入っている知識だけで解く試験 だと考えてください。
合格率74.51%でも、回によって54%から91%まで振れる
公式の開催実績を回ごとに並べると、次のようになります。

通算では受験者12,936人・合格者9,519人で74.51%ですが、2024年第3回の90.91%から、2024年第4回の53.88%、2025年第4回の55.85%まで、同じ試験とは思えないほど振れています(開催実績)。直近の2026年第1回は75.78%でした。2026年第2回・第3回の結果は、9月26日時点で公式にはまだ載っていません。
なぜここまで振れるのか、公式は説明していません。ただ、合格基準が「受験状況により前後」する試験であること、そして2人に1人近くが落ちた回が2度あることは事実です。「7割以上受かるから、軽く勉強すれば大丈夫」とは考えないほうが安全です。
受かる人に共通していた5つのこと
1. 問題を「8〜9割取れる」まで繰り返している
合格者の体験記でいちばん多かったのが、問題集やアプリを何周も回すやり方です。
90点で合格したつみたろさんは、スキマ時間に問題アプリをひたすら解き、試験1週間前からは問題集に移って、問題集・アプリで8〜9割取れる状態まで繰り返した と書いています。86点で合格した ひうな さんは、問題アプリで間違いがなくなるまで演習しました。知識ほぼゼロから84点で合格した こまつ さんも、問題アプリを中心に据えて2周しています。
教材の種類は人によってばらばらですが、「問題を解く → 間違えた所を確認する」を、正答率が高くなるまで続けた という点は共通していました。
この「解く → 確認する」を回すなら、解説の質と復習のしやすさで教材を選ぶと効率が上がります。私たちのアプリ「ナレッジバンドル」では、全問に正解の理由と各選択肢の正誤の解説がつき、解説に出てくる用語はタップすると専用の用語辞書で確かめられます。それでも引っかかった問題は、そのままAIに質問できます。解説・用語辞書・質問がそろっていれば、本を別に用意しなくても、問題を解きながら理解まで進められます。「間違えた問題だけ」「未回答だけ」に絞って解き直せて、忘却曲線に合わせて復習の問題も自動で出てくるので、通勤中などのスキマ時間の演習だけで仕上げていけます。
2. 答えの丸暗記ではなく、用語の意味まで理解している
過去問が公開されない試験なので、同じ問題が本番に出るとは限りません。講座の確認テストと2種類の問題アプリをそれぞれ5回ほど回して90点以上を取った 秋翔設計 の筆者は、「全く同じ問題は1問も出題されなかった」と書いています(アフィリエイトリンクあり)。似た問題はあったものの、表面的な勉強では合格は難しく、用語の意味の理解が大切だというのが本人の評価です。
70点で合格したeumoruさんも、アプリの問題どおりには出題されず、丸暗記より 用語の意味をわかったうえで、選択肢を外していく問題が多かった と振り返っています。公式の例題も、4つの選択肢から最も不適切なもの(または適切なもの)を1つ選ぶ形なので(シラバス・例題)、正解だけでなく「なぜほかの選択肢が違うのか」まで言えるかどうかが効いてきます。
3. 生成AIを「用語の先生」として使っている
2025年以降の体験記で目立ったのが、ChatGPTやGeminiを勉強に使う人です。26人のうち5人が、生成AIで用語を解説させたり、問題を作らせたりしていました。
- わからない用語を「分かりやすく解説して」と頼む(eumoruさん)
- 試験範囲の四択問題を作らせ、数値や制度名は公式資料で確かめる(ゼロから学ぶLCA)
- シラバスを読ませて教科書代わりのレポートと予想問題を作らせる(いけがみおさむ。「合格までの勉強は生成AIのみでおこないました。」)
ただし、GX分野は数字や制度が毎年のように変わります。メタンの温暖化係数(GWP)は今の国の制度では28ですが、古い教材には25と書かれていますし、排出量取引は2026年度から一定規模以上の企業に義務になりました。数字と制度名は、官公庁や主催者の資料で確かめる ひと手間が必要です。また、生成AIを使ってよいのは勉強中だけです。試験中に調べる行為は禁止されています。
4. 教材の数より、問題演習1つを周回している
GX検定ベーシックは、本を何冊もそろえなくても合格者が出ている試験です。問題演習だけ、あるいは問題演習を中心に仕上げた人が何人もいます。
- 無料の問題サイトだけを2周して正答率84%(上田晃穂。「私はこの無料教材だけを2周」。1周目は全問、2周目は間違えた問題だけ。記事にはアフィリエイトリンクと有料部分があります)
- 問題アプリで間違いがなくなるまで演習し、大体1週間の準備で86点(ひうなさん)
- 問題アプリと、用語集・クイズ集を4周くらい回して94点(やつづか えりさん。受けたのは2025年5月で、ベーシック向けのテキストがまだ出版されていない時期でした)
講座を受けて合格した人もいますが、どれか1つを使わないと受からない、という教材はありません。大事なのは、解説つきの問題を周回することでした。選ぶときは、全問に解説があるか、2025年8月のシラバス改定後の範囲に対応しているか、スキマ時間に回せるか、間違えた問題を復習しやすいか、わからない用語をその場で確かめられるか、を見ておくと、アプリ1つで最後まで進めやすくなります。
5. シラバスを早めに見ている
94点で合格した やつづか えり さんは、試験1週間前にシラバスの項目を1つずつ調べて用語解説をまとめました。そのうえで、シラバスは常に公開されているので「もっと前から目を通しておけばよかったと思います。」と書いています。
シラバスは6章に分かれ、気候変動の科学から、国際的な枠組み、世界の動向、日本の政策、企業の取組、脱炭素の技術まで広がっています。どこが試験範囲なのかを最初に一度見ておく だけで、後で出てくる「範囲を絞りすぎる」失敗も防げます。
苦戦した人・落ちた人に共通していたこと
不合格の体験記は2件しか見つからず、どちらも点数が書かれていません。そこで、本人が「ギリギリ」「大変難しかった」と書いた合格者4人も合わせて、苦戦のパターンを整理しました。

1. 動画を見て「わかったつもり」になる
体験談サイトに載った30代男性の投稿(資格講座のリアル体験談)は、2024年11月に不合格、3か月後の次の回で合格した人の記録です。1回目は講座の動画を繰り返し見て、「理解できているつもりになっていました。」。敗因は「実際に問題を解く練習が不足していました。」と本人が分析しています。似た選択肢の違いを判断できず、Scope1・2・3の区別でも迷ったそうです。
2回目は、模擬問題の時間を増やし、正解以外の選択肢も確認し、間違えた所は動画に戻る形に変えて合格しました。インプット中心から問題演習中心への切り替え が、そのまま合否を分けた例です。
2. 手応えを過信する
冒頭で紹介したみそさんは、ゴールデンウィーク11日間のうち9日をeラーニングと暗記・復習に使って受験し、不合格でした。これまで検定試験に落ちたことがなく、70点は取れると思い込んでいたと振り返っています。
時間をかけていても、問題を解いて正答率を数字で確かめていないと、仕上がりはわからない ということです。本番形式のテストで合格率と弱点のカテゴリをグラフで出せるアプリを使えば、「どの分野が足りないか」を受ける前に確かめられます。
3. 範囲を絞りすぎる
eumoruさんは体調不良で時間がとれず、出題範囲の第1章と第2章を中心に勉強して、ちょうど70点で合格しました。本人のまとめは「やはり全範囲を勉強するのが大事だと思う。」です。
70点は合格基準ちょうどで、基準は回によって前後します。1問違えば結果が変わっていた可能性がある ことを考えると、範囲を削る作戦は危険です。
4. 世界・日本の政策の分野で点を落とす
82点で合格したゼロから学ぶLCAさんは、分野別の得点を公開しています。脱炭素化の背景と脱炭素化に向けた動きは100%、企業の取組は90%だったのに対して、「世界の動向:42%」、日本政府の動向は66%でした。本人も「国内外動向がひどい!」と書き、国内外の政策は表や時系列で整理すべきだったと反省しています。
この分野は、2025年のシラバス改定で米国の政策やGX2040ビジョンなどが加わった部分でもあります。政策は年表の形で整理する のが、苦戦した人からの教訓です。
5. 業務経験があっても油断はできない
会社でCO2排出量を計算して国に報告する担当だった Arichi さんは、ベーシックもアドバンストも合格したものの、点数はどちらも70点台前半。類似の業務をしていても大変難しかったと振り返っています。
一方で、業務知識がある人が10〜20時間で合格した例もあります。仕事で扱っている分野が強みになるのは確かですが、試験範囲は仕事の範囲より広い と考えておくべきです。
なお、ベーシックに落ちたみそさんは、同じ試験を受け直さずに上位のアドバンストに進み、2か月後の7月に受験して合格しています。本人は、ベーシックは暗記が多く、理解や計算を求められるアドバンストのほうが向いていたと書いています。不合格が「向いていない」を意味するとは限らない、という例です。

合格者の勉強時間は「20時間」が目安
勉強時間を数字で書いているベーシック合格者は5人でした。約1時間(生成AIの手順だけ・読む時間は別)、10〜20時間(業務知識あり)、20時間(90点)、約20時間(82点)、約30時間(知識ほぼゼロから・84点)です。真ん中(中央値)は 20時間 でした。
人数が少ないので目安として見てください。民間の解説記事でも、初学者で20〜40時間とされています(資格インデックス)。期間では、大体1週間から1か月半まで幅があり、約1か月と書いた人がいちばん多くいました。知識ゼロから始めるなら20〜30時間、仕事で触れている人なら10〜20時間、というのが体験記から見える整理です。くわしくは連載の第3回で扱います。
次の試験は11月。申込は10月28日まで
次回の2026年第4回は、受験期間が 11月11日(水)12:00〜11月25日(水)17:00、個人の申込締切は 10月28日(水)12:00、合否発表は12月10日です(開催スケジュール)。初めてベーシックを受ける個人向けには、10月14日(水)12:00まで の専用申込で受けられるキャンペーンもあります(公式のお知らせ)。今から始めても、20時間の勉強には十分な期間があります。
まとめ:GX検定ベーシックは「問題を解いて、理由まで言える」人が受かる
26人の体験記から見えたことを、ひと言ずつまとめます。
- 合格率は通算74.51%でも、回によって54〜91%と振れる。「7割受かる」を当てにしない
- 合格者は 問題集やアプリを8〜9割取れるまで周回 している。無料の問題サイトだけを2周して正答率84%の人もいて、本をそろえなくても問題演習で仕上げられる
- 同じ問題は出ないことがある。用語の意味と、ほかの選択肢が違う理由 まで押さえる
- 生成AIは用語の解説役として便利。ただし 数字と制度名は公式資料で確認
- 苦戦の原因は、動画でわかったつもり・手応えの過信・範囲の絞りすぎ・政策分野の弱さ
- 勉強時間は 20時間前後 が目安
連載の第2回では、GX検定ベーシックの試験の全体像として、60分50問の形式、合格基準、自宅受験の必須環境と禁止事項、受験料と申込の流れをくわしく見ていきます。
GX検定の500問をアプリで解くなら「ナレッジバンドル」

資格対策アプリ「ナレッジバンドル」には、GX検定のオリジナル問題500問がすべて入っています。スキマ時間に1問ずつ解いて、間違えた問題だけを繰り返せます。
- 全問に解説つき。解説の用語はタップでGX検定専用の用語辞書が開き、関連用語もたどれる
- 解説を読んでも引っかかったら、その問題をそのままAIに質問。Google検索もワンタップ
- 忘却曲線で復習を自動出題。「間違えた問題だけ」「未回答だけ」「ランダム」など出題の絞り込みも自由
- 本番形式テストで、いまの合格率と弱点カテゴリをグラフで確認
- 広告なし。全教材は無料体験できます
GX検定のほか、100以上の資格・検定(レビュー中含む)が1つのアプリで使い放題です。アプリ内の教材追加画面で「GX検定」と検索してください。
※この記事は2026年9月26日時点の公開情報をもとにしています。試験の制度や日程、合格基準は変わることがあるので、受験前に必ずGX検定の公式サイトで確認してください。体験記の引用は各記事の原文から行い、リンク先に出典を明記しています。