G検定の時間配分は1問41秒:時間切れしない解き方

G検定 攻略シリーズの第5回です。この連載では、第1回で紹介したとおり、note・Qiita・Zenn・個人ブログなどに公開されている G検定の受験記44件と不合格体験記8件、合わせて52件を読み込み、JDLA(日本ディープラーニング協会)の公式情報と突き合わせて整理しています。
今回のテーマは、体験記でいちばん多く出てくる言葉、「時間配分」 です。
知識があっても、最後の問題までたどり着けなければ点になりません。本番の100分をどう使うか、合格者の解き方と失敗例から具体的に組み立てます。
私たちは資格の問題集アプリ「ナレッジバンドル」を作っていて、G検定の500問には本番形式のテストも入れています。合格者の後悔に模試の練習が足りなかったという声が目立ったように、時間配分は一度通して解いてみないと分からないところだからです。
1問あたり41秒は、どれくらい短いのか
2026年第1回から、G検定の形式は次のようになりました(JDLA)。
- オンライン試験: 100分・145問程度 → 1問あたり 約41秒
- 会場試験: 120分・145問程度 → 1問あたり 約50秒
2024年までは120分で約200問(1問約36秒)、2025年は120分で約160問(約45秒)でした。問題数は減りましたが、オンラインの試験時間も20分短くなったため、2025年より1問あたりの時間は短くなっています。2026年5月に会場で受験した study.jz5.jp の筆者も、問題数が減ったぶん楽になったわけではなく「むしろタイト」だと書いています。

41秒というのは、問題文を読み、4つ前後の選択肢を読み、答えを選んでクリックするまでの合計です。1問でも2〜3分考え込むと、その分をほかの問題から削ることになります。
時間を少しでも多く取りたい人が、会場試験(120分)を選ぶ 例もあります。2026年5月に会場で合格した kooohei さんは、時間を確保するために会場受験を選び、1問50秒以内で進めたそうです。ただし会場では私物をすべてロッカーに預けるため、調べ物はできません(JDLA FAQ)。どちらを選ぶかは第2回で見た合格率の差も含めて考えたいところです。
100分の配分は「1周目80分・見直し20分」
オンライン試験の配分としてよく勧められているのが、1周目に75〜80分、残りの20〜25分を見直しに回す 形です(note kazu_t)。1周目を80分で終えるなら、1問あたりは約33秒。41秒を均等に使うのではなく、わかる問題を速く片付けて、見直しの時間を先に作っておく考え方です。

80分で145問を1周するときの、経過時間ごとの目安は次のとおりです(計算値)。
- 20分経過 → 36問目
- 40分経過 → 72問目
- 60分経過 → 109問目
- 80分経過 → 145問目(1周目終了)
- 80〜100分 → ★を付けた問題だけ見直す
この目安を試験前にメモしておき、20分ごとに問題番号を確認します。練炭さんは本番で、残りの問題数と残り時間から「1問あたり何秒割けるか」を常に意識していたと書いています。
目安を決めても、その通りにいくとは限りません。2026年3月に合格した そとでよ さんは、こう振り返っています。
「見直し時間を20分取るつもりで、何時までに何問解くのマイルストーンを予め決めておきましたが、それでも時間いっぱい使ってしまいました。」
自信を持って答えられた問題が3割ほどしかなく、見直しマークを付けすぎたのが原因でした。マークは「本当に迷った問題」に絞る ことも、配分の一部です。
「即答 → マーク → 見直し」の3段構え
合格者の解き方は、細かい違いはあっても、ほぼ次の3段に揃っていました。
1段目:すぐ分かる問題は、その場で答える
読んで答えが浮かんだ問題は、迷わず選んで次へ進みます。正解と思った選択肢が出たら、それ以降の選択肢は読まずに進んだという合格者もいました(Rcat999)。ここで稼いだ時間が、後半の考える問題に回ります。
即答できる問題の数は、本番の工夫よりも、ふだんの演習で決まります。見た瞬間に答えが浮かぶ用語を増やすには、解説つきの問題を数多く解き、間違えた問題を忘れたころにもう一度解く、の繰り返しがいちばんの近道です。私たちのアプリでも、通勤中の数分で演習でき、忘却曲線にもとづいて復習の問題を自動で出してくれます。
2段目:迷ったら、仮の答えを入れて★を付ける
迷った問題を空欄のまま飛ばすのは危険です。必ず何か1つ選んでから★チェックを付け、次へ進みます。
これには公式の裏付けがあります。JDLA の操作マニュアルによると、試験画面では問題に★チェックを付けられ、「すべての問題を確認する」の一覧から問題番号で移動できます。そして、試験を開始すると、いかなる場合もタイマーは止まらず、時間切れになった場合はそれまでの解答で採点されます(JDLA 操作マニュアル)。オンライン試験は一時停止ができず、100分で自動的に終了します(JDLA FAQ)。
つまり、空欄は確実に0点、仮の答えなら当たる可能性が残ります。空欄ゼロ が、この試験のいちばん簡単な得点源です。
2025年7月に合格した 虎の穴ラボ の筆者も、1問約45秒を意識し、迷った問題はチェック機能でマークし、分からなくても空欄にしない、という進め方でした。
3段目:残り時間で、★の問題だけ見直す
全問に答え終わったら、問題一覧から★の付いた問題だけを開いて見直します。全問を最初から見直す時間はありません。2025年9月に合格した kitu さんは、この流れで15分を残して見直しに入っています。
2025年7月に合格した chanchaka24 さんは、1周目でチェックしながら全問の選択肢を選び、迷った問題を「計算問題系」「チートシートを見たり落ち着いて考えればわかりそう」「知っているはずだけど曖昧orケアレスミスしそう」「わからないので勘で埋めた」の4つに分類して、2周目以降で見直していました。1周目で問題の種類を見分けられると、2周目以降の時間の使い方が決まります。

時間切れはこうして起きる:体験記の失敗例
時間切れは、不合格の原因としても、合格者の「危なかった」としても、いちばん多い話です。パターンは大きく2つありました。
前半で時間を使いすぎる
2026年7月に合格した うめかさんは、前半を慎重に解きすぎて、「後半は1問15秒くらいのペースで解いておりました」と書いています。2026年5月に受験した いちばのよしくん さんは、「前半50分で75問と比較的順調だったが、後半で時間不足を感じた」とのことで、見直しについては「見直しマークをつけていたが、全く時間がなくて無駄になった(笑)」と振り返っています。
先ほどの目安と比べると、80分で1周するペースなら50分の時点で約90問に進んでいたいところです。本人は順調だと感じていても、目安と比べると遅れている ことがあります。だからこそ、数字の目安を持って本番に入る意味があります。
調べ物で時間が溶ける
オンライン試験で調べながら解こうとして、時間が足りなくなる例も目立ちます。検索1回に2〜3分かかり、最後の30問が時間切れになった不合格体験記もありました(さくらさくら日記)。残り10分で約40問を「テキトーに回答」した G検定対策ブログ の筆者は、再受験で合格したあと、G検定を「知識量の試験」というより「戦略の試験」だと表現しています。
カンペと検索の扱いは、次回(第6回)でくわしく取り上げます。ここでは、調べ物は時間の目安を守ったうえでの「最後の保険」 と覚えておいてください。
法律・倫理の長文問題は「読む時間」を見込む
時間配分を崩しやすいのが、法律・倫理・ガバナンスの分野です。いちばのよしくんさんは、AI倫理・ガバナンスの問題は問題文と選択肢が長く、読むのに時間がかかったと書いています。
対処として参考になるのが、study.jz5.jp の筆者の割り切りです。法律などの問題には解釈が微妙なものもあるとしたうえで、こう書いています。
「深追いせず適当に流しておくのがよいです」
微妙な問題に1分以上かけても、正解できるとは限りません。仮の答えを入れて★を付け、残り時間で戻ればよいのです。分野を「捨てる」のではなく、判断のつかない1問に時間を吸われない ための割り切りです。
文系の人は法律・倫理や活用事例の問題を先に速く片付け、ディープラーニングの問題に時間を残す、という考え方もあります(そまゆりスペースラボ)。得意・不得意によって、どこで時間を稼ぐかを決めておくとよいでしょう。法律・倫理の中身の対策は、第8回で扱います。
模試で「本番の時計」を練習する
時間配分は、本番でいきなりできるものではありません。合格者の後悔には、模試の練習に関するものが目立ちました。
練習のやり方は、次の4点に絞れます。
- 本番と同じ条件で解く: オンライン受験なら145問を100分、会場受験なら120分で、タイマーを止めずに通しで解く
- 20分ごとの問題番号を記録する: 36問・72問・109問の目安と比べ、どこで遅れたかを確認する
- ★の数を数える: マークが多すぎれば、見直しの20分に収まらない。本当に迷った問題だけに付ける練習をする
- 空欄を残さない: 時間切れの直前に、未解答の問題へ仮の答えを入れる動きまで練習する
問題集を1問ずつ解くだけでは、時間の感覚は身につきません。最低でも1回は、本番と同じ時間で通しの模試を解いておきましょう。
通しの模試を解いたら、時間の記録と一緒に どの分野で間違えたか も振り返ります。ナレッジバンドルの本番形式テストでは、いまの合格率と弱点のカテゴリがグラフで出るので、次の模試までに「間違えた問題だけ」に絞って解き直す、という回し方ができます。
受験環境の事前確認も「時間配分」のうち
オンライン試験では、自宅の環境トラブルがそのまま時間のロスになります。体験記には、次のような例がありました。
2026年3月に合格した akai. さんは、Mac の Safari で受験したところ、次の問題に進むたびに問題文が表示されず、毎回 F5 キーで更新して対処したそうです。事前の動作確認は Google Chrome で問題がなかったため、油断していたといいます。
「ちゃんと事前に動作確認したブラウザでテストに挑みましょう。」
2024年11月に合格した アマネコ さんは、「試験中、外出していたはずの夫と子供が戻ってきて、バタバタしてて、焦るなどのトラブルもあったり」と書いています。
タイマーは止まらないので、こうしたトラブルの時間は取り戻せません。受験前に次の点を確認しておきましょう。
- 動作確認は、本番で使うPCとブラウザで行う(JDLA も受験前の動作確認と操作マニュアルの確認を案内しています。JDLA)
- 操作マニュアルに目を通し、★チェックと問題一覧の使い方を知っておく
- 家族に試験の時間帯を伝え、100分間じゃまが入らないようにする
- 時間配分の目安(20分ごとの問題番号)を手元に書いておく
まとめ:1問41秒は「全問に答える」ための数字
今回の内容をまとめます。
- オンラインは 1問約41秒、会場は約50秒。2025年より短い
- 配分は 1周目80分・見直し20分。20分ごとに36問・72問・109問が目安
- 解き方は 「即答 → 仮の答え+★ → ★だけ見直し」。タイマーは止まらず、時間切れでも採点されるので 空欄ゼロ
- 失敗の多くは 前半の使いすぎ と 調べ物。法律の微妙な問題は深追いしない
- 本番と同じ時間で通しの模試 を解き、配分を体に覚えさせる
- 動作確認は本番のブラウザで。家族への声かけも忘れずに
次回の2026年第6回は、オンライン試験が 11月6日(金)・7日(土)、申込期間は 10月29日(木)23:59まで です(JDLA)。
連載の第6回では、「カンペと検索の本当の話」として、カンペを作る価値、本番で使えない理由、JDLA の利用規約との関係を整理します。
G検定の500問をアプリで解くなら「ナレッジバンドル」

資格対策アプリ「ナレッジバンドル」には、G検定のオリジナル問題500問がすべて入っています。スキマ時間に1問ずつ解いて、間違えた問題だけを繰り返せます。
- 全問に解説つき。解説の用語はタップでG検定専用の用語辞書が開き、関連用語もたどれる
- 解説を読んでも引っかかったら、その問題をそのままAIに質問。Google検索もワンタップ
- 忘却曲線で復習を自動出題。「間違えた問題だけ」「未回答だけ」「ランダム」など出題の絞り込みも自由
- 本番形式テストで、いまの合格率と弱点カテゴリをグラフで確認
- 広告なし。全教材は無料体験できます
G検定のほか、100以上の資格・検定(レビュー中含む)が1つのアプリで使い放題です。アプリ内の教材追加画面で「G検定」と検索してください。
※この記事は2026年9月24日時点の公開情報をもとにしています。試験の制度や日程は変わることがあるので、受験前に必ずJDLA公式サイトで確認してください。体験記の引用は各記事の原文から行い、リンク先に出典を明記しています。