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証券アナリスト1次の教材は5つの基準で選ぶ

公開 ・ ナレッジバンドル編集部

証券アナリスト1次の教材は5つの基準で選ぶ

連載「証券アナリスト1次 攻略シリーズ」の第4回です。第1回では、note やブログに公開されている合格・不合格の体験記25人分を読み込み、「受かる人」と「科目Ⅲで落ちる人」の違いを整理しました。今回はその25人が 何を使って仕上げ、何を後悔したか から、教材の選び方を考えます。

9月27日には、CBT方式での初めての1次試験が行われました。これから始める人は、2026年度の講座(申込は2027年1月31日まで)を受けて、2027年春から受験することになります。講座は受験の条件なので、申し込めば講座テキストは手元に届きます。迷うのは「届いたテキストをどう扱うか」と「演習に何を使うか」です。

結論を先に書くと、体験記と協会のアンケートから見えてくるのは、合格者の多くは問題を解く教材で仕上げている ということです。この記事では、演習用の問題を選ぶ基準を5つにまとめます。

最初にお断りしておくと、私たちは資格の問題集アプリ「ナレッジバンドル」を作っていて、証券アナリスト1次の3科目・計1,500問もその中に入っています。5つの基準は体験記と協会のアンケートから組み立てたもので、後半ではこの基準に照らして、私たちのアプリの作りも説明します。

なお、ここで紹介する体験記は、すべてマークシート時代の試験のものです。


合格者は「問題を解く教材」で仕上げている

協会が2022年秋の全科目合格者388人に聞いたアンケートでは、合格に役立った学習ツール(最大3つ)は次の順でした(協会 合格者の声)。

  • 市販教材(問題集): 58.2%
  • マイページの過去問(PDF): 41.2%
  • 講座テキスト: 31.2%
  • 資格専門学校の授業・教材: 30.2%
  • YouTube など: 19.1%
  • CMA e-Learning: 13.9%

上位の2つは、どちらも 問題を解く教材 です。講座テキストは受講者全員の手元にあるはずですが、「役立った」と答えた人は3割ほどでした。

体験記25人でも、いちばん多かった進め方は「過去問を主役に周回する」型です。問題演習だけで仕上げた人もいます。

  • おにおんさんは、市販の過去問題集だけで3科目に合格し、「いずれも協会テキストは見ていません。」と書いています(有料記事への送客がある記事)
  • 経理・財務マンになりたくてさんは、「テキストで勉強しない、ひたすら過去問」の方針で、科目Ⅱの過去問題集を4周して合格しています

反対に、テキストを読むことから始めてつまずいた人もいます。人生のまかないさんは、協会から届いたテキストを「結局読むことはありませんでした。」と振り返り、ゆみさんは最初にテキストを読み進めようとして挫折しています。テキストの通読に時間をかけて演習が足りなくなったと反省した合格者(怒れるカレー犬さん)もいました。体験記に目立つのは、範囲が広く量が多いので、読み切ること自体が重い という声です。


講座テキストは「範囲の土台」。ただし通読を目標にしない

制度のうえでの位置づけも確認しておきます。協会の学習教材のページには「講座テキストの内容が試験対象となります。」とあり(日本証券アナリスト協会 学習教材)、試験運営会社の案内にも「原則として前年度の講座テキストから出題します」とあります(CBTソリューションズ 試験概要)。2027年の試験なら、2026年度の講座テキストが範囲の土台です。

講座テキストは全19冊で、6・7・9・11月の4回に分けて届きます。動画の講義はなく、テキストによる自習方式です。これは受講すれば全員に届くものなので、選ぶ・選ばないの話ではありません。

大事なのは、範囲の土台であることと、通読しなければ受からないことは別 だという点です。上で見たとおり、合格者の多くは問題を解く教材で仕上げていて、テキストを見なかった人もいます。この記事では、届いたテキストの通読を目標にせず、問題演習を主役にして、解説で理解まで進める 組み立てを前提に話を進めます。


2026年春の難化:過去問の「答え」を覚えるだけでは足りない

2026年春の1次試験は、3科目合計の合格率が44.6%で、2019年以降でいちばん低くなりました。科目別では科目Ⅰ 43.1%、科目Ⅲ 39.2%です(協会 試験データ)。

この回を受けた人の体験記には、過去問の傾向だけで準備した人が戸惑った様子が出てきます。科目Ⅲを受け直した 揚塩ころもさんは、予備校が得意とする過去問の傾向対策を見越して、新しい傾向の問題を入れてきたように感じた、と書いています。

この流れは2026年春に急に始まったものでもありません。2025年春に合格した みずきゆうさん(楽天アフィリエイトのリンクを含む記事)は、直前期に過去問を解いて「最近の問題があまり解けないのです。」と気づいています。

もう一つの落とし穴が、同じ問題の回しすぎです。ゆみさんは過去問を約10周して「答えを覚えてしまっていて」、直前期は別の問題をやればよかったと振り返っています。

ここから言えるのは、次の2つです。

  • 過去問だけに頼らない。過去問は本番の形式と時間の感覚をつかむのに欠かせませんが、同じ問題を何周もすると答えを覚えてしまう。論点は同じで聞き方が違う「別の問題」が要る
  • 答えではなく理由を覚える。聞き方が変わっても解けるのは、正解の理由と、ほかの選択肢がなぜ違うのかまで説明できる論点です

過去問は「2022年春以降」が中心。古い版に注意

過去問は、講座に含まれる CMA e-Learning で「2017年~2025年春に実施した第1次試験問題も学習できます」とされています(協会 学習教材)。ここで注意したいのは、今のプログラム(科目Ⅰ〜Ⅲ)での試験は2022年春からだという点です。協会のスタディ・ガイドも、2021年以前の問題は改定前のテキストに基づく出題だと注意を促しています(スタディ・ガイド 2026年度版)。今のプログラムの問題は、2022年春〜2025年春の7回分という計算です。2025年秋と2026年春の問題が入っているかは、公開されている資料では確認できませんでした。

古い問題集で失敗した例もあります。2025年秋に科目Ⅲだけ落ちた 揚塩ころもさんは、使っていた過去問題集が2018年版で、「統計問題が入っていないのだ。」と敗因を分析しました。新しい版に替えて、2026年春に科目Ⅲに合格しています。過去問は「何年分解いたか」より「今のプログラムの回を解いたか」 が大切です。


演習用の問題を選ぶ5つの基準

過去問だけでは足りず、読むことから入るとつまずきやすい。そうなると、仕上げの主役は 解説のしっかりした演習用の問題 です。選ぶときは、次の5つを確かめてください。

1. 解説の質:選択肢ごとの正誤まで書いてあるか

答えを覚えずに理由を覚えるには、正解の理由だけでなく、ほかの選択肢がなぜ誤りなのかまで書いてある解説が必要です。証券アナリスト1次は、デュレーション、リスク中立確率、税効果会計など、初めて見る用語が次々に出てきます。解説の中の用語をその場で調べられるかどうかで、「読むための本」を別に開かずに済むかが決まります。

体験記では、YouTube の解説動画を使った人が6人、生成AI(ChatGPT など)を使った人が5人いました。使い方は、分からない解説をかみくだいて説明させる、というものです。解説で分からなかったところを、その場で埋める手段があるか も見ておきたい点です。

2. 問題数と配分:3科目をまんべんなく

配点は科目Ⅰ 170点・科目Ⅱ 100点・科目Ⅲ 90点で、試験時間(分)と同じです(CBTソリューションズ 試験概要)。科目Ⅲには、得点が一定水準に届かないと科目Ⅲ全体が不合格になる「職業倫理・行為基準」があります。問題が一部の分野に偏っていないか、職業倫理まで解けるかを確かめましょう。

3. 範囲の新しさ:現行プログラムに合っているか

上の揚塩ころもさんの例のとおり、古い版の問題だけでは今の範囲を取りこぼします。協会は学習ポイントを毎年度見直すとしているので、2022年春以降の現行プログラムに合った問題かどうかは必ず確認します。

4. スキマ時間で回せるか

協会の合格者アンケートでは、合格者の約57%が学習時間200時間以下でした(第3回で扱いました)。社会人が200時間を積むには、机に向かう時間だけでなく、通勤や昼休みの10分も使いたいところです。1問単位でスマホから解けるかどうかは、続けられるかどうかに直結します。

5. 復習の仕組み:間違えた問題を、忘れたころにもう一度

3科目の範囲は広く、6月に解いた論点を翌年4月まで覚えておくのは簡単ではありません。間違えた問題だけを解き直せるか、忘れたころに出し直してくれるかで、同じ時間でも残る量が変わります。


5つの基準に当てはめると:問題演習アプリ1つで仕上げる

5つの基準をまとめて満たしやすいのが、スマホで解く問題演習アプリです。冒頭で書いたとおり、私たちのナレッジバンドルも、証券アナリスト1次の3科目・計1,500問のオリジナル問題を、スマホで1問ずつ解けるように作っています。

  • 解説: 全問に解説がつき、正解の理由と各選択肢の正誤を確かめられる。解説の用語をタップすると、証券アナリスト1次専用の用語辞書が開く
  • 分からないとき: その問題をそのまま AI に質問したり、Google 検索したりできる
  • 復習: 忘却曲線にそって復習の問題を自動で出す。「間違えた問題だけ」「未回答だけ」「ランダム」の絞り込みもできる
  • 仕上がりの確認: 本番形式テストで、いまの合格率と弱点カテゴリをグラフで確かめられる

解説と用語辞書で理解まで進められるので、「本で理解してから問題を解く」という順番にしなくても、問題を解きながら理解していける 設計です。

進め方の例を挙げると、次のようになります。

  1. 科目ごとに問題を解き、間違えたら解説と用語辞書で理由まで確かめる
  2. 翌日以降は、自動で出てくる復習の問題と「間違えた問題だけ」を解き直す
  3. 2月以降は、マイページの過去問(2022年春以降)で、配点の1点=1分で時間を計って本番の形式に慣れる
  4. 本番形式テストで弱点カテゴリを確かめ、その分野の問題に戻る

なお、試験当日は CBT でもスマートフォンや私物を試験室に持ち込めません。AI への質問や用語辞書は、あくまで勉強中に使うものです。


まとめ:届くテキストは範囲の土台、仕上げは問題演習で

  • 協会の合格者アンケートで役立ったツールの上位2つは 問題集と過去問。講座テキストは3割ほど
  • 講座テキストは受講すれば届く 範囲の土台。ただし通読を目標にすると、演習が足りなくなりやすい
  • 2026年春は、過去問の傾向だけでは届かない問題が出た。答えではなく理由を覚える 演習が要る
  • 過去問は 2022年春以降の現行プログラム分 を中心に。古い版の問題集に注意
  • 演習用の問題は、解説の質・問題数と配分・範囲の新しさ・スキマ時間・復習の仕組み の5つで選ぶ

次回の第5回は、配点170点の最大科目「科目Ⅰ 証券分析とポートフォリオ・マネジメント」を取り上げます。債券・デリバティブ・ポートフォリオ理論と計算問題の攻め方を、体験記から整理します。


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資格対策アプリ「ナレッジバンドル」には、証券アナリスト1次のオリジナル問題3科目・計1,500問がすべて入っています。スキマ時間に1問ずつ解いて、間違えた問題だけを繰り返せます。

  • 全問に解説つき。解説の用語はタップで証券アナリスト1次専用の用語辞書が開き、関連用語もたどれる
  • 解説を読んでも引っかかったら、その問題をそのままAIに質問。Google検索もワンタップ
  • 忘却曲線で復習を自動出題。「間違えた問題だけ」「未回答だけ」「ランダム」など出題の絞り込みも自由
  • 本番形式テストで、いまの合格率と弱点カテゴリをグラフで確認
  • 広告なし。全教材は無料体験できます

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※この記事は2026年9月26日時点の公開情報をもとにしています。講座・試験の制度は変わることがあるので、日本証券アナリスト協会の公式サイトで必ず確認してください。体験記の引用は各記事の原文から行い、リンク先に出典を明記しています。

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