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生成AIパスポート当日の受け方と禁止事項

公開 ・ ナレッジバンドル編集部

生成AIパスポート当日の受け方と禁止事項

生成AIパスポート攻略シリーズの第5回です。この連載では、2025年以降に公開された合格・不合格の体験記44本(38人分)を読み込み、主催の生成AI活用普及協会(GUGA)の公式情報と突き合わせて、合格に効くやり方を整理しています。

今回は、試験の「当日」の話です。生成AIパスポートは自宅などから受けられるオンライン試験(IBT方式)ですが、自宅だから何をしてもいい、というわけではありません。公式の禁止事項はかなり細かく、「ログ、映像、操作履歴等」をもとに失格になることがあると明記されています。

当日の話をする前に、書き手のことを少しだけ。私たちは資格の問題集アプリ「ナレッジバンドル」を作っていて、生成AIパスポートの問題も520問用意しています。本番は60分で60問、1問あたり平均60秒です。アプリに本番形式のテストを入れているのは、この60秒の感覚を、試験の前に一度つかんでおいてほしいからです。

次の10月試験は、申込締切が9月30日(水)23:59、受験期間が10月1日(木)〜10月31日(土)です(GUGA)。受験期間に入るとその回には申し込めないので、10月に受けるつもりの人は、まず申込を済ませてから、この記事で当日の準備を確認してください。


試験の形式をおさらい

  • 方式: オンライン(IBT方式)。パソコンやスマートフォンなど、インターネットにつながる機器で受ける
  • 時間と問題数: 60分・60問。1問あたり平均60秒
  • 出題形式: 四肢択一式(一部複数選択を含む)
  • 受験日時: 受験期間(各月1日〜末日)の中で、好きな日時を選んで受ける

出典はいずれも GUGA 試験概要 です。「好きな日時に、自宅で受けられる」手軽さの裏側に、守るべきルールがいくつもあります。順に見ていきます。


公式の禁止事項:生成AIの試験でも、生成AIは使えない

試験概要ページの「禁止事項」は、次の一文から始まります。

以下の行為に該当した場合、または当協会が取得したログ、映像、操作履歴等に基づき、不正行為があったと合理的に判断した場合には、当該試験を無効(失格)とすることがあります。

そのうえで、禁止事項が区分ごとに並んでいます。特に「調べ物」に関わるものを原文のまま抜き出します(GUGA 試験概要)。

  • 「試験に不要な機器、資料、端末等を使用する行為」
  • 「試験に関係のない外部情報を閲覧し、解答取得に利用する行為」
  • 「試験に直接関係しないアプリケーション(チャット、検索、画像解析、メモ、リモート操作等)を起動・使用する行為」
  • 「試験問題を外部サービス、AIツール、検索サービス等に送信し、解答を取得する行為」
  • 「Googleレンズ等の画像検索、OCR解析、またはそれに準ずる技術を利用する行為」
  • 「別端末(スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ等)を用いて検索、AI利用、通信、記録を行う行為」

ここから分かるのは、テキストを開きながら解く、ネットで検索する、ChatGPTなどの生成AIに聞く、別のスマホで調べる、は全部禁止だということです。生成AIについての試験ですが、試験中に生成AIを使うことは認められていません。「オンライン試験だから調べながら解ける」という前提で準備するのは危険です。

このほかにも、見落としやすい禁止事項があります。

  • 「リモートデスクトップ、画面共有ツールの使用」
  • 「複数画面を利用した不正行為」
  • 「試験中に画面を閉じる、または正規の手続きを経ずに離脱する行為」
  • 「試験内容を録音、録画、スクリーンショット、ライブ配信等により記録する行為」
  • 「第三者から助言、支援その他の協力を受ける行為、または第三者に助言等を行う行為」
  • 「イヤホン、骨伝導デバイス等を使用し、外部と音声通信を行う行為」
  • 「試験終了後にSNS、掲示板等へ問題内容を投稿する行為」
  • 「試験中の途中退席」

最後の2つは意外に思う人も多いはずです。受験後に「こんな問題が出た」と具体的に投稿するのも禁止事項に入っています。また、途中で席を立つことも禁止です。トイレなどは始める前に済ませておきましょう。

なお、「映像」という語はありますが、Webカメラでの常時監視を必須とする記述は、公式の試験概要では確認できませんでした。監視の方法が公開されていない以上、「見られていないかもしれない」ではなく、「すべて記録されている」前提で受けるのが正しい姿勢です。

体験記を読んでも、試験中に調べながら解いたと書いた人は一人もいませんでした。インフラエンジニアの QES ブログ の筆者は、1問あたり平均1分なので「試験中に調べながら解く余裕はない」と書いています。


推奨環境と受験環境の条件

禁止事項とは別に、試験概要には「受験環境」の条件がまとまっています(GUGA 試験概要)。

  • 画面は1つだけ: 「デュアルディスプレイ、複数モニター等の機器は使用不可です。」
  • 翻訳ツールは無効に: Google Translate などの翻訳ツールを使うと試験画面が正常に動かない可能性が高いので、受験開始前に無効にするよう書かれています
  • 人が入ってこない場所で: 試験開始から終了まで、自分以外の人が試験環境に入り込まないこと
  • 机の上は空に: ハンカチ・ティッシュなどの衛生用品や、目薬など配慮が必要な人の必要物以外は置かない。筆記具も禁止です(家具や家電の撤去は不要)
  • 公共スペースは不可: カフェや公園、レストランなどでは受けられません
  • 推奨動作環境: Windows 10/11 または macOS 11 以上、ブラウザは Chrome / Safari / Edge / Firefox の最新版、5Mbps以上の安定した回線。JavaScript を有効にしておく

筆記具が禁止なので、紙にメモを取りながら解くことはできません。選択肢の比較は頭の中と画面の上だけで行うことになります。この点も、事前に模擬試験で慣れておきたいところです。

スマートフォンでの受験も可能です。2025年10月試験を受けた 福祉ITラボ の筆者は、「スマートフォンを使って25分くらいで回答を終えて」合格しています。ただし、試験に使う端末以外のスマホやタブレットを手元で使うのは禁止事項に当たるので、区別して考えてください。


合格者がやっていた事前準備

体験記には、当日の準備を具体的に書いている人が何人もいました。

  • 2台目のモニターのケーブルを抜く: QES の筆者は、デュアルモニターが禁止されているため「念のため」ケーブルを抜き、ノートパソコンの画面1枚で受けています。コエテコキャンパス の大橋礼さんも、デュアルモニターの片方の電源を抜いていました
  • 通知と常駐アプリを切る: QES の筆者は、チャットツールなどの通知が鳴ると誤操作や不正の誤解を招くリスクがあるとして、不要な常駐アプリと通知をすべて切っています。@IT エンジニアライフ の Kyon さんも、通知オフ・全画面表示・マイクとカメラのオフを挙げています
  • スマホの電源を切る: 大橋さんはスマホの電源を切り、インターホンの音量も最小にしていました。家族が誰もいない時間帯を選んでいます
  • ブラウザの誤クリックに注意: Zenn(ykbone) の筆者は、シングルディスプレイで受け、他のアプリを閉じたうえで、ブックマークバーの誤クリックに注意するよう書いています。うっかり別のページを開くと、「外部情報の閲覧」と区別がつかなくなるおそれがあるからです

中でも効果が大きいのが、マイページの「デモ試験」で事前に動作を確かめておくことです。大橋さんはこう書いています。

「デモ試験を行えば、当日のテストとまったく同じ画面なので、焦らずにすみます。」

大橋さんによると、試験画面は右上にタイマーが出て、左下に「見直す問題に登録」ボタンがあります。この画面に一度触れておくだけで、本番の最初の数分を操作の確認に使わずにすみます。ブラウザの拡張機能や回線の問題も、デモ試験の段階で見つけられます。

ここまでの内容を、チェックリストにまとめました。


60分の使い方:一通り解くまで、全員40分以内だった

60分・60問なので、1問あたりの持ち時間は平均60秒です。数字だけ見ると忙しそうですが、体験記の実際の所要時間はかなり短めでした。

  • 約20分で全問解答、見直し込みで30分弱(Qiita river_mouth)
  • 約25分(福祉ITラボ・スマートフォンで受験)
  • 解くのに25分・見返しに5分、合計32分10秒(Qiita Eto0)
  • 「60問を約30分で解いて、残り15分は見直し」(あいと学ぶAI)
  • 約40分で解き終え、残りは見直し(QES)

一通り解き終えるまでの時間を書いている人は、全員40分以内でした。Zenn(ykbone)の筆者は「勉強をしていれば30分程度余裕を持てる」と書いています。

ただし、時間に余裕があるのは「知識が入っている人」の話です。Eto0 さんは「生成AIパスポート試験はとにかく文章量との戦いです」と書き、問題文だけでなく選択肢まで文章になっている問題が多いと振り返っています。QES の筆者も「“正確に読むスピード”が意外と重要になります」と書いています。知らない用語の前で考え込むと、1問60秒はすぐになくなります。

体験記をもとにした時間配分の目安は、次のとおりです。

  1. 1周目は1問40秒のペースで、全60問に何かしら答える。20問目で約13分、40問目で約27分が目安
  2. 迷った問題も仮の答えを選んでから「見直す問題に登録」を押し、先へ進む
  3. 残り15〜20分で、登録した問題だけを見直す
  4. 最後に、試験概要にあるとおり「確実に「試験終了ボタン」を押して」終える

これは公式の推奨ではなく、体験記の所要時間から逆算した目安です。模擬試験を解くときから時間を測って、自分のペースを確かめておきましょう。

仕上げの段階では、本番のように通しで解く練習も入れておくと安心です。冒頭で触れた私たちのアプリ「ナレッジバンドル」の本番形式テストでは、終わったあとにいまの合格率と弱点カテゴリをグラフで確認できます。時計で時間を測りながら解けば、1周目を40分以内に収める練習と、どの分野で手が止まるかの確認を一度にできます。

「見直す問題に登録」を使い忘れない

大橋さんによると、迷った問題は左下の「見直す問題に登録」を押しておき、同じく左下の「回答問題を確認」から、登録した問題をまとめて見直せます。

一方、あいと学ぶAI の筆者は、この登録を使い忘れて見直しで苦労したと書いています。30分で解き終えて15分残っていても、どれを見直すべきか分からなければ時間は生きません。迷ったらその場で登録を習慣にしておきましょう。

「すべて選べ」の複数選択に注意する

出題形式は「四肢択一式(一部複数選択を含む)」です。すべてが1つを選ぶ問題ではありません。

2026年2月試験を受けた 氷堂リョージ さんは、「当てはまるものをすべて選べ」という形式について「一つ漏れたら終わりなので特に怖い」と書いています。同じ2月試験の んのブログ の筆者も、一問一答アプリ中心で勉強していたため、「本試験には模擬問題にはない選択式の問題があってかなり焦りました」と振り返っています。Eto0 さんも、画像生成AIで主流でない手法を選ぶ複数選択の問題を、難しかった例に挙げていました。

もう一つの落とし穴が、否定形の設問です。公式のサンプル問題3問のうち2問は、「不適切なもの」を選ぶ形式でした(GUGA サンプル問題)。QES の筆者は、「適切/不適切」「正しい/誤り」が続くと混乱しやすいとして、否定形の設問や似た選択肢を重点的に見直しています。

対策はシンプルです。

  • 選択肢を読む前に、設問の指示(適切/不適切、1つ/すべて)を確認する
  • 複数選択は、4つの選択肢を1つずつ「正しいか・誤りか」で判定してから選ぶ
  • 迷ったものは登録して、見直しの時間に回す

ふだんの演習から、正解の番号だけでなく、4つの選択肢それぞれが「なぜ正しいか・なぜ誤りか」まで確かめておくと、本番で1つずつ判定する作業が速くなります。全問に選択肢ごとの正誤の解説がついた問題で演習し、たまたま正解した問題も解説まで読んでおきましょう。解説の中の知らない用語をその場で用語辞書で引けるアプリなら、別に参考書を開かなくても、1問ごとに「わかる」まで進められます。


受ける日時は「最終日の夜」を避ける

受験期間は1か月ありますが、いつ受けてもいい、とは言い切れない出来事がありました。

2026年8月試験の最終日、8月31日(月)22:00〜23:10ごろに、アクセス集中による試験システムの障害が起きました。22:40〜23:10は緊急メンテナンスのため、全員が受験できない状態だったと公式が発表しています(GUGA 2026-09-01)。対象の受験者には、受験期間の延長や再受験などの特別対応が案内されました。

救済措置はあったものの、本番直前に集中力を切らされるのは避けたいところです。しかも、この試験には次のルールがあります(GUGA よくある質問)。

  • 一時停止はできない: 「受験途中で一時停止する機能はございません。」時間を過ぎると自動で終了します
  • 最終日は24:00で強制終了: 最終日の23時30分に始めた場合、試験時間が60分あっても、24時00分に自動で終わると例示されています

10月試験の最終日は10月31日(土)です。最終日の夜に駆け込むのではなく、余裕のある日を早めに決めておきましょう。受験期間の途中で受けておけば、万一のトラブルがあっても対応を待つ時間があります。


まとめ:当日の失点は、準備で防げる

  • 試験中の検索・生成AI・テキスト参照・別端末は公式に全面禁止。「ログ、映像、操作履歴等」で失格になりうる
  • 画面は1つ、翻訳ツールは無効、机の上は空(筆記具も不可)、公共スペースは不可
  • 前日までにデモ試験で画面と動作を確認し、当日は通知・常駐アプリ・スマホを切る
  • 1問60秒。体験記では一通り解くまで全員40分以内。1周目は1問40秒ペースで、迷ったら見直し登録
  • 「すべて選べ」と「不適切なもの」は、設問の指示を先に読む
  • 一時停止はなく、最終日は24:00で強制終了。最終日の夜は避ける

知識が十分でも、当日のルール違反やトラブルで結果を落とすのはもったいないことです。10月試験を受ける人は、9月30日(水)23:59の申込締切を忘れずに、今のうちに受験日を決めておきましょう。

連載の第6回からは分野別の攻略に入ります。まずは第1・2章の「AIと生成AIの技術」を取り上げ、VAE・GAN・Transformer・RLHF などの略語や、GPTシリーズをはじめとするモデル名をどう整理すれば点になるかを見ていきます。


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※この記事は2026年9月24日時点の公開情報をもとにしています。禁止事項や受験環境、日程は変わることがあるので、受験前に必ずGUGA公式サイトの試験概要とよくある質問を確認してください。体験記の引用は各記事の原文から行い、リンク先に出典を明記しています。

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